学校で「掃除の時間」は必要?(3)
こんにちは。
シマムラです
「暑さ寒さも彼岸まで」
と言いますが、
まだ、昼間の日差しはギラギラですね~
でも、先日、ふと空を見上げると、
秋の雲が浮かんでいました
運動会の時によく見かけた万国旗もあって
スポーツの秋だな~、と感じました
(あ、でも、シマムラにとって、秋と言えば「食欲の秋」です(笑))
さて、前回のブログでは、学校掃除の意義、などをご紹介しました
日本人でよかったな~って思われたでしょうか?
えー、私アメリカ人に生まれたかったな~と思った方もいらっしゃるかしら
学校掃除で培われた力は社会に出ても役に立つ
とご紹介させていただきましたが、
経営の神様と言われる、松下幸之助氏に、
掃除についての有名なエピソードがあります。
大正12年の年末大掃除の際、ちょっと職場でいさかいがあったようで
従業員の誰も、トイレ掃除をしようとしなかった。
それを見た松下幸之助氏は自ら、ほうきを手に取りトイレ掃除を始め、
「これではいかん。たとえ仕事が出来ても、
常識的なことや礼儀作法がわからないままでは、
社員にとって松下で働く意義は薄い。
人間としての精神の持ち方を教えるのも
工場主たる私の責任だ。」
と考えた、というもの。
↓
松下幸之助物語:2-2. 便所掃除
http://panasonic.co.jp/founder/story/2-2.html
松下幸之助氏は掃除が人の修養に役立つという信念を持っていたそうです
掃除による辛抱が人を成長させ、
辛抱の果てに身に付いた技術が仕事の質の向上につながり、
何事によらずコツをつかむヒントになっていく。
掃除と仕事は同質のもの。
という考えを講演でお話されたこともあったそうです。
さすが、本質を見抜いた方だから言える言葉ですよね
最近では、トイレ掃除を社員が順番で行う、という会社や
経営者も従業員も一緒になって、社内や社外の掃除をする、という会社もあるようで
(ダスキン藤沢でも毎朝お掃除をしています!)
掃除がもたらす効果については、実践している多くの経営者が
「良い効果が出た」と実感しているそうです。
シマムラ宅の近所のカーディーラーさんは、店内はもちろん、お店の前の歩道だけではなく、
30mくらい離れたシマムラ宅の前の歩道まで毎朝お掃除しています
今度、愛車に何かあったら、お世話になろうかな~、って思っちゃいますよね。
あ、こんなところに掃除の効果が
こんなに日本人に深く根付いている掃除ですが、
どんな歴史があるのかな~と思って調べてみました
小学校で、貝塚=ゴミ捨て場、って習いましたよね
古代、縄文時代から日本人は、ゴミは一箇所に集める、
という習慣を持っていて、キレイ好きだったのですね~
中世ヨーロッパでは、ゴミや汚物は家の窓から路上に捨てていた、
と言いますもんね・・・うー、想像したくないですぅ~
奈良時代には、朝廷で宗教行事にほうきが使われたそうです。
「けがれを清める」という意味で使われたので、まだお掃除ではなかった様子。
それが、平安時代になると、宮中で年末に「すすはらい」が行われるようになり、
この頃から「掃除」という言葉が使われ始めたそうです。
「掃除」って歴史のある言葉なんですね~
鎌倉時代。この頃には現在と同じような形のほうきやちりとり、
ぞうきんが絵図に描かれているそうです。
こんな昔に誕生したんですねー。
そしてこの時代、禅宗が中国から伝わります
実は禅宗と掃除って、ふか~い関係があるんですって。
(諸説ありますが、禅宗は仏教の中の宗派の一つと言われています)
「一掃除 二座禅 三看経(かんきん・経文を読むこと)」と言われるほど、
禅寺での生活は「なにはさておき、まず掃除から」が基本
そういえば確かに、、、幼い頃に見たアニメの一休さんって、
いっつもほうきを持ってお寺の前の落ち葉を掃き集めていたな~って記憶があります。
まずは掃除 ということだったのですね~。
しんえもんさん、とか、ききょうやさん、とか、さよちゃん、とか
懐かしいなぁ~、って年齢バレますね
仏教の開祖、お釈迦様は次のような「掃除の五功徳」を説いたと言われています。
功徳(くどく)、というと難しいですが、
「掃除をするとこんな良いことがあるよー」ってお弟子さん達に教えたのですね
一、自分の心が清らかになる。
二、他の人の心を清らかにする。
三、この世のすべての存在が生き生きとする。
四、すっきりと美しい行為の種がまかれる。
五、死後、必ず天上に生を受ける。
シマムラ、特に信仰する宗教はありませんが、
この教えは今日でも全く古く感じず、1~4については納得って思います。
先日のブログで、生徒が学校掃除をしている国は
仏教、特に禅宗の影響が強い東アジアの国々、とご紹介しましたが
このような経緯だったのですね。
朝廷→宮中→禅寺、とお掃除の歴史が移ってきましたが、
江戸時代に幕府が12月13日に大掃除を行うことに決めたことをきっかけに
一般の人たちにも大掃除が定着して行き、
(もとは12月20日ごろに行われていましたが、20日が三代将軍徳川家光の月命日
であったため、この日を避けて13日にした、と言われています)
読み書きそろばんを教える「寺子屋」では、掃除が重要な日課として重視され、
課外作業のひとつとして、当番制で行わていたそうです。
現在の学校掃除の起源はここにあるのですね~。
こうして掃除の歴史をひもといてみると
日本人と掃除って、切っても切り離せないものなんだな~って感じました。
昔から掃除をする、という文化が根付いていた日本。
外国から訪れた人々は、そのような状況を見てびっくりしたそうです
信長の道路政策に外人宣教師が驚嘆した、という記録や、
明治時代に日本に旅行に来たイギリス人は
「この良く はき清められた街路を泥靴で歩くのは気がひけるほどだった」
という日記を残しているほど
小さいころから、家庭でのしつけや学校教育の中で、
掃除をすること、また掃除の大切さ、
ひいては、掃除から人生に必要な力を学び身に付けてきた日本人。
脈々と受け継がれてきた、この「掃除文化」に
日本人の本当の心を見ることができるのではないか、と感じました。
戦後の教育により、日本人としての心が失われた、という話はよく聞きますが
最近の学校の掃除時間も然り、なのではないでしょうか
また、家庭を見渡してみても、家事の中で掃除は
「イヤなこと」「できればやりたくないこと」という位置づけになっていないでしょうか
お母さんがイヤイヤ、仕方ないから適当に掃除をする、
それを見た子供も、学校で適当に掃除時間を過ごしてしまう・・・
昔から日本人は掃除を大切にしてきたはずなのに、、、
その心はどこに行ってしまったのでしょうか
今一度、日本の「掃除文化」と「受け継がれてきた日本人の心」
を見つめ直してみませんか。
最後までお読みいただきありがとうございました。
感謝。
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ダスキン藤沢は、ハウスダストと健康、
おそうじのことを真剣に考える会社です。
http://www.we-serve.co.jp/
こちらのページにて
ハウスダストについて、詳しくご説明しています。
http://www.we-serve.co.jp/housedust/
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